最近、肌の老化・体の老化を感じながらも、紫外線対策は全くしていないめでぃすけ(@Medisuke_tw)です。
紫外線対策もそうですが、夏になると冬の怠惰な生活のツケを精算しようと、そのだらしなく汚い醜く肥えた体を、せめて人様の目に触れても許容できるぐらいの体にしようとダイエットを始める人も多いはず。(私はスレンダートーンやってます!)
今回は、女性の方がヘルシーだからということで、ダイエットの時に飲んでいる豆乳
の中の成分で、美肌やバストアップ、生理痛緩和や更年期など女性には嬉しい効果があると言われている大豆イソフラボン!
ではなく、その代謝物であるエクオールという成分の話です。
最新情報を調べ、勉強したのですが、膨大なエビデンスと効果、薬理作用はまとめるにまとめ切れないので、興味あることだけメモ程度に書こうかなと。
めでぃすけが薬局で話せるだけの情報だけ載せました。
目次
女性の味方エストロゲン
まずイソフラボンが女性に嬉しい効果がある理由は、女性ホルモンであるエストロゲンに形(化学構造)が似ているから。
なので簡単にまとめます。
エストロゲンが働く身体の部位(エストロゲン受容体がある部位)
- 生殖器
- 乳房
- 皮膚
- 骨
- 脳の中枢神経
- 肝臓
- 前立腺
- 血管壁
- 肺
など、いろんな臓器に存在します。
エストロゲンの嬉しい作用
- 生理痛の緩和
- バストアップ
- コラーゲン産生などに作用してシワの軽減・肌のハリや潤いを保つ
- 骨粗鬆症の改善
- PMS、PMDDの軽減
- 前立腺がん軽減
- ホットフラッシュ・発汗などの改善
- 生殖器症状(膣乾燥感、尿失禁、頻尿、性交時疼痛など)改善
*意外と50代以降の性交痛の相談は多いみたいです。
ざっくり言って、やっぱり女性ホルモンだけあって美容効果と女性特有のゆらぎ・更年期症状の改善といった感じ。
このような作用があるので、婦人科領域では『ホルモン補充療法』といって、エストロゲン製剤医薬品を使うことがよくあります。(更年期は10年くらいで終わりますが)
もちろん男性にもエストロゲンは存在します。
女性の方には残念なデータかもしれないんですが、女性のエストロゲン量が閉経前後で急激に減少して、55歳以降では男性の方が女性ホルモンのエストロゲン量が高くなるそうです。。。
イソフラボンの効果のほとんどは、エクオールの効果だった!
さて、そろそろエクオールという成分について知りたくなってきたんじゃないでしょうか?
今や、テレビ・雑誌・新聞などでも取り上げられていて、医療業界でもドクターがエクオールという成分を勧めているくらい、激アツな成分なのです!
そしてエクオールは、エストラジオールに似た化学構造を持ち、もちろんエストロゲン様作用があります。その活性(効果)はエストロゲンの1/1000〜1/100。イソフラボンに比べるとエクオールの効果は相当強く、エクオールもエストロゲン様作用・抗酸化作用・抗アンドロゲン作用を持っています。
大豆イソフラボンが効果的だと思っていた美肌(バストアップ)、PMS・更年期症状対策の効果は、実はほとんどがエクオールという成分の効果だったんですね!
エクオールのエビデンス(データ)も着実に増えてきていて、
- 更年期症状のホットフラッシュの回数減少
- 首・肩のコリの程度の改善
- 骨吸収の抑制
- 骨密度低下の抑制
- 糖代謝(HbA1c)・脂質代謝(LDL-C)も有意の低下
- 動脈硬化にも効果的
- 肌のシワの改善
など、ほとんどが閉経後や更年期の症状に効果的なデータですが・・・
『更年期症状では、ホルモン補充療法で医薬品での効果が8割に対して、サプリメントで6割の効果はすごい!』っと言っているドクターもいるくらい、オススメできる成分みたい。
肌に関しても、コラーゲンを増やして肌のハリと潤いを改善し、シワ面積率と最大深さの改善。この右の写真は美を意識している人には驚きの結果なのではないでしょうか。
しかも、これだけ色々効果があるのに、副作用などの危険性がほとんどないのもすごいところ!(だって大豆の成分だもん)
エクオールは、閉経後の乳癌、子宮内膜、前立腺癌に影響を及ばさないと報告されていて、生殖器に分布しているα型エストロゲン受容体には効果が低いみたい。(骨・前立腺・血管などに分布するβ型エストロゲン受容体に効果が高い)
近くの整形外科のドクターは、女性の骨粗鬆症の患者や50代女性の関節リウマチでも炎症性関節炎でもない関節(原因不明)の浮腫にエクオールの健康食品を勧めているみたいです。※指や手の滑膜にエストロゲンが作用するからみたいです。
この健康食品が医療の現場で使用する機会がさらに増えれば、さらに多くのエビデンスが増えて、さらにいろんな効果が出てくると思っています。
日本人の半分しか、エクオールを作れない!
大豆から摂れる成分なら、大豆を食べればいいじゃん!っと思っていますか?
これまで、いくら大豆製品を摂っても効果が出ない方もいたんじゃないでしょうか?
実はそのはず。イソフラボンからエクオールを産生できるのは、日本人では半分、約50%しかいないのです!
しかも、日本人でも若い年代では20〜30%しか産生できないみたい・・・
欧米人は約30%くらいしか産生できないので、まだマシですね。
自分がエクオールを作れる選ばれし人間か知りたい人は、検査キット『ソイチェック』というものがありますので、お試しを。
しかし、エクオール作れる人も安心しないでください。
体調や腸内環境の変化で、エクオールの産生量が変化します。なので、産生されない日もあります。
そして、通常の食生活では大豆食品の摂取量が不十分で、十分な量のエクオールが産生できないのです。
いろんなエクオールのデータを見ましたが、エクオール10mgで効果が出ているデータがほとんどです。
エクオールが作れる人では、大豆イソフラボン50mgからエクオールが約10mg産生することができるみたいです。
大豆イソフラボン50mgは、以下に相当します。
- 大豆食品で、豆腐2/3丁(200g)
- 納豆1パック(50g)
- 豆乳一杯(200g)
エクオールのすごさから、今ではいろんなメーカーからエクオールのサプリメントが出はじめています。
エクオールを知っての感想
ドラックストアや調剤薬局で働いていて、いろんな健康食品・サプリメントを知る機会はありました。いろんな方から、いろんな商品の良し悪しを聞いてきました。
ただ、ドクターがオススメしている健康食品・サプリメントなんてほとんどありませんでした。
あくまで、健康食品・サプリメントなので効果効能はうたえないものなので、効き目も食品レベルですが、女性ホルモンの関係で悩んでいる方・トラブルを抱えている方は試してみても良いかもしれませんね。
ワーファリンなど、納豆NGな方は避けたほうがよいです。それと大豆アレルギーの方も避けたほうがよいでしょう。
そもそもエクオールが大豆から作られる成分なので、医薬品との飲み合わせが悪いものはほとんどなく、いろいろ薬を服用している人でも安心ですし、治療中の疾患を持っている方も安心して服用できます。
↓エクオール製品の選び方の私見です。もしよければどうぞ。