毎年冬の到来を感じさせてくれるインフルエンザウイルスさん。
こんにちは、めでぃすけ(@Medisuke_tw)です。
今回は毎年インフルエンザウイルスが世間を騒がせるので、コイツラのことを知っておこう!という感じでまとめてみました。
医療従事者でも一般レベルまでは知っているが、彼らがどこから来たのか?なんで冬に流行るのか?夏はどう過ごしているのか?など詳しい話まではあまり知られていません。
敵を知れば対策もできる!
毎年冬になったらこのページで復習できるように、少し情報量多めになってしまいましたが・・・必要なところだけ見ていただければ幸いです。
以下、インフルエンザウイルスのことをインフルと略すことがあります。
目次
インフルについて(凡人レベル)
- 潜伏期間:1〜3日
- 感染経路:飛沫感染か接触感染(最近,空気感染も報告あり。詳しくは後編で)
- 症状:38℃以上の高熱、全身倦怠感、頭痛などの全身症状。咳、のどの痛み、鼻水といった呼吸器症状。約1週間で軽快するが、気管支炎、肺炎、脳炎、中耳炎など合併する場合も。
- *出席停止期間:発熱した日を0日目とし発症してから5日間を経過し、かつ、解熱した日を0日目とし解熱してから2日間(幼児は3日間)を 経過するまで登校できない。(例外もあり)
*学校保健法(学校教育法に規定する学校で、大学までの国公立私立学校すべてが含まれる)で定めています。
補足:インフルは、呼吸とともに鼻や喉の粘膜に付着(感染)した後、上気道と気管支、肺で急激に増殖します。1個のウイルスは8時間後に100個、16時間後に1万個、24時間後に100万個と爆発的に増殖するといわれています。
インフルについて(医療人レベル)
インフルにはいろんな型がある
インフルで最も多い型がA型インフルエンザウイルス。ついでB型インフルエンザウイルス、ほとんどかからないかかかっても気づかないC型インフルエンザウイルスが存在します。A型は更に亜型といういろいろな型が存在します。
インフルの特徴として表面の膜(エンベロープ)にたくさんの突起があり(手とか足みたいなイメージ)、代表的な突起は以下の2種類。
- ヘマグルチニン (HA・赤血球凝集素)・・・最初に細胞に感染するときに使う(細胞を掴む手のようなイメージ)
- ノイラミニダーゼ(NA)・・・感染した細胞から出ていくときに使う(細胞から出ていくときに蹴り出す足のイメージ)
この突起(手と足)も更に種類が存在し、その組み合わせでA型インフルにはいろいろな型、つまり亜型が存在するというこです。B型インフルにも亜型は存在するみたいですがほぼ存在しないと考えて良いみたいです。
下に表でまとめました。
型 | A型 | B型 | C型 |
症状 | 典型的 | 典型的 | 軽度(風邪のよう) |
亜型 |
*H1〜H16 |
なし |
なし |
宿主 | 人、鳥類、馬、豚等 | 人 |
人 |
*HはHA:ヘマグルチニン NはNA:ノイラミニダーゼのこと
変異・新型ウイルス出現
ウイルスは増殖過程で連続変異と不連続変異の2つのパターンで変異します。
インフルは変異が激しい!ウイルスで知られています。
連続変異
毎年少しずつ表面のタンパク質(HAやNA)が変わることです。
A型インフル、B型インフルも起こり得ます。
不連続変異
突然、遺伝子レベルで変わることです。
どういうことかというと、
基本、人のインフルは人同士でしか感染しない。
基本、鳥のインフルは鳥同士でしか感染しない。
が、
実は、豚は人と鳥の両方のインフルに感染する!!!
ここです。
なので、豚は鳥のインフルと人のインフルを混ぜて変異させ新型インフルエンザウイルスを作りやすいのです。
この2種類のウイルスを混ぜて変異させ、新しいウイルスができるメカニズムを遺伝子再集合と呼ぶんですよ。
亜型の多さと宿主の種類の多さで、A型インフルに遺伝子再集合は起こります。なのでA型インフルは新型インフルエンザウイルスができやすいのです。そして、殆どの人が免疫を持っていないのでパンデミックが起こります。
感染経路の、基本は基本なので、稀に鳥からインフルが人にうつってしまうこともあります。
流行 | メカニズム | 関与するウイルスの型 | 亜型(H,N) | |
連続変異 | 通常の流行 | 表面タンパク質の点変異 | A型、B型 | 不変 |
不連続変異 | パンデミック | 遺伝子再集合 | A型 | 新型 |
インフルエンザワクチンってなに?
インフルエンザ対策の最強の方法は、予防接種!
ワクチンですね。
しかし、効果はもちろん100%ではありませんよ。しかし、これを無しに対策なんて科学と医療への冒瀆。原始人じゃあるまいし笑
ここは簡単に。
●目的
もちろんインフルにならないためですが最も重要なのは、
①重症化を防ぐ
②接種率を上げて流行の規模を小さくする
●4価ワクチンが主流(2020年現在)
A型の中でも1968年からH1N1(ソ連風邪)、1977年からH3N2(香港風邪)が流行しているので、インフルエンザワクチンもA型/H1N1、A型/H3N2の2種類の株が入っている。
なので、A型/H1N1、A型/H3N2以外の亜型が流行すれば新型インフルエンザとなり得ます。
●不活化ワクチン
ウイルスの感染性を削いで作ったワクチンです。
作り方は、ニワトリの卵(受精卵)にウイルスを摂取させる→精製・濃縮→エーテルで不活化→今は4種類(H1N1、H3N2、*B型2種)の型の株を混合
*山形系統株とビクトリア系統株
●効果は接種後約2週間から
●効果は約4〜5ヶ月ほど
●13歳以上は原則1回接種。13歳未満は原則2回接種
ワクチンより早く効く予防投与
これは、インフルの治療に使う抗インフルエンザウイルス剤を予防的な使い方で投与する方法です。
なるべく早く予防効果を出したい時に、受診すれば薬を処方してもらえます。
予防投与なので保険適用外で自費支払いです。
早く予防投与したい時とは、家族にインフルでた!勤務先でインフルでた!昨日まで一緒にいた子がインフルになった!など身近でインフルが発生してうつった可能性、うつる可能性が高い時ですね。
予防効果の時間は、早くて短いです。
もしかしたら、話題のゾフルーザも今後予防投与できるようになるかもしれませんね。
ここからが私の好きなところ♥
よくここまで糞つまらないこと書けたと自分で思います。復習です。
新型とか流行ってそういうことが起きていたのねっとか、冬に流行する理由とか。◀これは後編で。
少しはインフルがどんな奴らかわかったと思います。
対策なんてものは、皆さんご存知、予防接種はマストで、あとはマスク、うがい、手洗い、食事、睡眠。
免疫つけて、体内に入れないよう防いで、入ってきても体力あればやっつけられる!
基礎的ですね。
ここまでは、昔に受講したインフルエンザに詳しい先生の有料講義や情報をまとめただけ。私自身があまり興味ない分野で、皆さんも知っとるわいっ!って感じの話ですよね。つまり基礎。
ここからは、
- インフルたちはいつからこの世に存在しているの?
- 夏はどこで何していてるの?
- インフルに有効なおすすめ消毒剤は?
私が興味があり調べた情報です。
ざっくりですが、備忘録として残します。
しかし